新しい大麻法(Cannabis Laws)の概略

以下の情報は、Community Legal Education Ontario (CLEO)より許可を得て、「新しい大麻法(Cannabis Laws)の概略、A snapshot of the new cannabis laws」(2018年11月発行)を翻訳・掲載しています。翻訳の質に関しては、Japanese Social Services が責任を担っており、CLEO の関与するところではありません。

新しい大麻法(Cannabis Laws)の概略

 2018年10月17日、カナダで嗜好用大麻(recreational cannabis)が合法化されました。しかし、まだ大麻は厳しく規制されており、大麻に関する多くのアクティビティは依然として違法なままです。

今月のOn the Radarでは、刑法(criminal law)とテナント(賃借人)の権利に重点を置いて、オンタリオ州で適用される嗜好用大麻に関する新しい連邦法と州法についてまとめます。

今回の新しい大麻法では、 医療用大麻の規制 に関する変更はありません。

 

オンタリオ州での大麻の購入、栽培、販売について

オンタリオ州では、大麻の購入・所持・使用・栽培は19歳以上でなければ行えません。

現在、 嗜好用目的の大麻はオンラインのOntario Cannabis Storeのみで購入できます。一回で最大30グラムの乾燥大麻の購入が可能です。

政府によると、2019年4月1日からは認可された小売店で大麻の販売が開始するとのことです。

また、自宅での大麻栽培が合法となりました。しかし、栽培できるのは世帯当たり最大4苗までです。また、Ontario Cannabis Storeから購入した種を使って栽培しなければなりません。

 

大麻の無料譲渡について

19歳以上であれば、最大30グラムの乾燥大麻を他の19歳以上の人に無料譲渡できます。しかし、譲渡できる大麻は合法的に栽培もしくはOntario Cannabis Storeから購入したものに限られます。

 

大麻の所持と使用について

30グラム以上の乾燥大麻もしくは それに相当するものを公共の場で所持することは、違法となります。

また、次の場所以外から入手したいかなる種類の大麻を所持することは違法です。

・ Ontario Cannabis Storeを通して購入

・個人的に使用するために合法的に栽培

大麻が使用できる場所に関する法律は、とても複雑です。例えば、次の場所での大麻使用は禁止されています。

・職場

・公園などの公共の場

・バイク、車、トラック、ボートなどを含む車両の運転中

・車両に同乗している時

・レストラン・バーの店内やテラス、またそのテラスから9メートル以内の公共エリア

・電子タバコ(vaping)も含め禁煙となっているホテルやモーテルの部屋

 

大麻の所持・使用についての詳細は下記を参照ください。

What do the new laws on cannabis mean? (大麻に関する新しい法律とは?)

 

地方自治体や雇用主などが決めた規則について

連邦法や州法と併せて、大麻が使用できる場所について規制されている場合があります。例えば、次の規則などです。

・市や自治体の条例

・賃貸契約

・会社の方針

・コンドミニアムの規則など、不動産の所有者の方針

・大学やカレッジなどの学校方針

 

運転と大麻について

警察官から運転中の大麻使用(または大麻使用してからの運転)が疑われた場合、運転者は警察官から検査を受けるよう求められます。

今現在は、道路脇でのStandardized Field Sobriety Test(運転者の、安全に運転する機能が損なわれているかどうかを測る標準検査)を実施していますが、今後は test saliva for cannabis(大麻用の唾液検査)が実施されるようになります。

この検査を拒否した場合は、犯罪行為で罰せられる可能性があります。

初心者や商業用ドライバーおよび21歳以下の運転者は、大麻成分が微量であっても体内に残っている状態で運転することが禁止されています。

 

新しい大麻法がテナント(賃借人)に与える影響について

今現在、確実に言える変更点は1つだけです。大麻法を守っているテナントを「committing an illegal act(違法行為)」として立ち退かせることができなくなりました。しかし、まだ不明瞭な箇所が多くあります。

 

現時点で不明瞭な箇所は

最近の法律改正の前から、テナントが同じ建物内に居住している他のテナントまたは家主の「reasonable enjoyment(妥当な生活を享受する権利)」を「substantially interfering (実質的に妨害)」した場合は、そのテナントを法的に強制退去させることができました。

自室内での大麻の喫煙または電子たばこ(vapingでの「実質的な妨害」が喫煙がこの妨害にあたるのかどうかは、場合によります。例えば、他のテナントが大麻の煙にアレルギーがあるなどの場合は、この法律に該当するかもしれません。

大麻栽培が建物に損害を与え、安全上の問題を起こすと話す家主もいます。

法律によると、テナントが他の人の安全を脅かし、家主の不動産や所有物に「undue(不当な)」損害を与えた場合、そのテナントを強制退去させることができます。しかし、家主がそれを証明できるかどうかは、状況次第です。

 

家主独自のルールを作ることは可能?

もう一つの疑問は、家主が賃貸契約書に「no cannabis(大麻禁止)」の項目を付け加えることができるかどうかです。おそらく、新しいテナントと契約をする場合には可能でしょう。しかし、既に賃貸契約が結ばれている場合は、テナントの同意がなければ新しい項目を追加することはできません。

家主の中には、既存の賃貸契約でも「building rules(建物のルール)」をいつでも変更または追加することができると主張する人もいます。しかし、項目の変更・追加が可能かどうか、また同意していない追加項目をテナントは守らなくてはいけないのかどうか、法律は不明瞭です。

賃貸契約が満了し、テナントが再度一定期間の契約を望んだ時には、家主が希望する契約項目変更に応じる必要があるかもしれません。しかし、法的範囲内での家賃値上げを除き、テナントは契約内容を変更することなく月単位で借り続けることができる権利もあります。

また、大麻禁止項目がある契約書にサインをしたテナントが違反をした場合、家主が損害もしくは安全問題を証明することなく、そのテナントを強制退去させることができるのかも不明です。

 

助けを得る

「Steps to Justice」では、criminal(刑事法)またはhousing law(住宅法)について困った場合の問い合わせ先の情報を掲載しています。

 

この記事は一般法的情報をお知らせするもので、特定の状況についての法的アドバイスを得ることに替わるものではありません。

原文: https://mailchi.mp/cleo/on-the-radar-a-snapshot-of-the-new-cannabis-laws

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