オンタリオ州のセクシュアルハラスメントと人権について

以下の情報は、Community Legal Education Ontario (CLEO)より許可を得て、「Sexual harassment and human rights in Ontario、オンタリオ州のセクシュアルハラスメントと人権について」(2018年3月発行)を翻訳・掲載しています。翻訳の質に関しては、Japanese Social Services が責任を担っており、CLEO の関与するところではありません。

オンタリオ州のセクシャルハラスメントと人権について

 

職場でのセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ)は、最近のセレブリティや政治家を取り上げたメディア報道でよく取り沙汰されてきました。そして、 #MeToo運動(Me Too = 私も)によって、この問題が一般にはびこっていることへの認識が高まってきています。

今月のOn the Radarでは、職場でのセクシャルハラスメントに関する人権侵害の異議申し立てについてお話します。

 

セクシャルハラスメントと人権

人権法(Human rights law)とは、人々に差別のない生活を送る権利を与えるものです。労働者の人権に反するハラスメントも差別の一つです。これには以下の理由によるハラスメントが含まれます。

セクシャルハラスメントの例

職場でのハラスメント被害には多くの形があります。以下は一例です。

  • 見た目に関する性的なコメント
  • 性的指向に関する冗談
  • ジェンダー自己表現に関しての侮辱的発言

ハラスメントは以下のようなことも含まれることがあります

  • 許可なしに誰かに触ること
  • 上司や同僚と先輩からの仕事外で集まろうとする圧力を不快に感じる場合
  • 人権にかかわる何かが理由でいじめを受ける。例えばジェンダーの自己表現に関する権利など

一度の発言や出来事は一般的にはハラスメントにはあたりません。よくハラスメントとなるのは、それが繰り返されたり、執拗なときです。

しかし、一度の出来事でもハラスメントとなりうることがあります。それは、多大な影響を与えたり、十分深刻と捉えられる場合です。例えば、猥褻な触り方で触れることはたった一度であってもハラスメントとなることがあります。

職場での暴力

ハラスメントは職場での暴力とは違うものです。職場で暴力を受けたり脅されたりする場合は、職場暴力にあたります。

このようなことが起こった場合、危険から逃れることや警察に連絡することを含め、対処法があります。

 

雇い主の責任

オンタリオの法律では、雇い主は職場でのハラスメントについての社内規則を定める義務があります。

6名以上が常勤している職場の場合、その規則は文書にして、人々が簡単に見えるところに掲示しておかなければいけません。

ハラスメントの報告を受けた場合、雇い主は以下のことを行わなければなりません。

  • 調査する
  • ハラスメントを止める対策を講じる

この法律では、ハラスメントに関する不満を訴えた従業員を雇用主が罰してはいけないとも謳われています。

しかし、雇い主と話す前に法的なアドバイスを受けるのも一案です。そうすることで、次に何が起こりうるのか、そして自分の選択肢が何かを理解するのに役立つでしょう。

 

人権に関する異議申し立てをする

オンタリオ州の雇用主のほとんどは、オンタリオ州人権条例(Ontario Human Rights Code)を遵守する義務があります。オンタリオ人権裁判所(Human Rights Tribunal of Ontario)がこれらの雇い主に対する異議に対応します。

従業員は以下の場合、オンタリオ州人権裁判所に申し立てができる可能性があります。

  • 職場で人権に反する内容のハラスメントを受けた
  • ハラスメントを報告したことで、雇用主が従業員を罰した

人権裁判所でできること

人権裁判所が、雇用主が法を犯したと決定した場合、雇用主に対して以下の判決を下すことができます。

  • 従業員に対してお金を支払う
  • ハラスメントをした人と一緒に働かなくてもよいように、職場環境をアレンジする
  • 人権法に沿うように会社の運営を変更する

人権裁判所は、従業員が解雇されていた場合、職場復帰をさせることを雇用主に指示することも可能です。しかし、これは稀なケースです。

連邦法の範囲内の産業

産業の中には連邦法で守られているものがあります。これらの法律はカナダ政府によって作られたもので、国内どこでも適応されます。これらの産業には、銀行や航空会社、トラック運送ビジネス、放送局などが含まれています。カナダ政府のウェブサイトに詳しいリストが載っています。

これらの産業の雇用主は、カナダ労働規範を遵守する義務があります。カナダ人権委員会(Canadian Human Rights Commission)が、これらの雇用主に対する異議申し立てを取り扱っています。

 

助けを得る

差別を受けたりハラスメントを受けることで、被雇用者が健康に問題をきたすことはよくあることです。被雇用者の多くは不安になったり鬱になります。こういった場合には、医師に相談した方がよいかもしれません。

医師は治療の提案ができるかもしれません。また、法的措置を取る必要があるときは、医師が診断書を書ける場合もあります。

また、法的アドバイスをうけて、どうしたらよいか決めるための手助けをしてもらうのも一案です。

 

この記事は一般法的情報をお知らせするもので、特定の状況についての法的アドバイスを得ることに替わるものではありません。

原文: https://mailchi.mp/cleo/on-the-radar-sexual-harassment-and-human-rights-in-ontario

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