賃貸トラブルから身を守ろう

賃貸トラブルから身を守ろう :ワーキングホリデーメーカー&留学生へのアドバイス

Japanese Social Services

 

賃貸トラブルに巻き込まれないために最も有効で確実な手段は、 テナント(借家人)としての法的な権利を知ること です。トロントに来て間もない人やこれから来る予定になっている人は、「英語はあまりわからないし、法律とか権利とかそんな難しそうなこと言われても…」と思うか もしれませんが、実際はそれほど難しくありません。

■ FMTA (Federation of Metro Tenants Associations) とLTB (Landlord and Tenant Board)

Federation of Metro Tenant Association (FMTA)  は、テナント(Tenant)の権利擁護を目的とする機関です。 オンタリオ州が規定する住宅賃貸法 Residential Tenancies Act (RTA)に基づくテナントの権利や義務を知るために、FMTA のウェ ブサイトにアクセスすることをお勧めします。テナントとして知っておきた い情報(日本語あり)や、大家(Landlord)に修理申請や退去申請などをする際に使えるテンプレートなどのリソースが、わかりやすくまとめられています。

※ FMTAウェブサイトのトップページ上部「FIND OUR RESOURCES IN」で Japanese を選 択すると、「Tenant Survival Manual – Japanese」(賃貸人必須マニュ アル)と「Guide to Tenant Rights – Japanese」(賃借人の権利ガイド) の項目があり、そこから日本語のPDFファイルがダウンロードできます。

さらに FMTA は無料の電話サービス(テナント・ホットライン=416-921-9494)を提供 しており、実際に大家との間にトラブルが生じた場合には RTA に準じた、より実質的な解決のためのアドバイスしてくれます。英語で状況を説明するのが難しいという人は、”I need a Japanese-English Interpreter.” と伝えれば、日本語通訳をつけてもらえます。 電話相談をすると、テナント・ホットラインのスタッフが、当事者(大 家とテナント)間で問題を解決するためのアドバイスをしてくれます。それ でも解決できない場合には、Landlord and Tenant Board ( LTB)という、大家とテナントの間の賃貸のトラブルを解決する裁決機関(裁判所のような機関)に申立てをすることができます。

LTBへ申立てをすると、まず LTB 付きの仲裁人(Mediator)が大家とテナントに和解を促します。それ でも和解が成立しない場合、最終的にこの機関が審問会(Hearing)を開き、 RTA に基づいた裁定が下されることになります。LTB への申立ての方法 は、テナント・ホットラインのカウンセラーおよび LTB のスタッフがアドバ イスをしてくれます。申立てには、その問題の種類によって$45 〜 55 の 料金が必要なものと、無料のものがあります。また、申立ての申請書類を提出してからLTBからコンタクトがくるまで1か月以上かかることがあります。

 

■ !注意! RTA(住宅賃貸法)が適用されないケースもある

大家との間に問題が起きた時にテナントの強い味方になってくれる RTA ですが、テナントが大家と「キッチンかバスルーム(トイレ・風呂場・シャ ワー)、またはその両方を共有(シェア)している場合」には適用されず、RTAによる法 律的な後ろ盾のない個人間契約とみなされます。 ワーキングホリデーメーカーや語学留学生の多くはシェアハウス、またはルームレント(ベッドルーム単位で借りる) やホームステイというスタイルで居住していると思いますが、こういう場 合には、大家とキッチンやバスルームをシェアするケースがかなりあるよう です。RTA が適用される賃貸契約かどうかは 大家が一緒の建物の中に住 んでいるか否か ではなく、 キッチン、もしくはバスルームをシェアして いるか否か によります。以下の例を見てみましょう。

 

例)ベースメントのついた地上 2 階建ての一軒家があります。

  • テナント A さんは、キッチン・トイレ・シャワーがついているベースメ ントを借りていて、大家さんはキッチン・トイレ・シャワーをシェアしていません。
  • テナント B さんは、大家さんとキッチン・バスルームをシェアする形で 1 階にある1 室を借りています。
  • 2 階には 2 部屋があり、テナント C さんとテナント D さんが 1 室ずつ 借りています。2 階にはトイレがあり、CさんとDさんしか使用しません。 でも、キッチンはないので 1 階に下りて行って料理などをしています。

このケースだと、テナント A さんと大家さんの間の賃貸契約だけに RTA が適用されます。つまり、テナント A さんのみがこの法律に基づく借家人 としての権利と義務を有することになります。 大家とキッチンやバスルームをシェアしていると RTA が適用されない ので、大家との間にトラブルが起こっても、テナントはLTB への申し立てはできません。そ のため、どうしてもトラブルを解決したい場合には Small Claims Court (日本でいう簡易裁判所のような機関)に申立てをするしかなくなります。このSmall Claims Court は LTB と違い、賃貸問題だ けを扱う機関ではないので、申立てをするための書類の準備もより大 変ですし、何より膨大な数のケースを扱う機関なので申立てをしてか ら審理が始まるまでに何か月と待たされるのが普通です。ワーキングホリデーメーカーや留学生などの短期滞在者は、申立てをしても日本に 帰国するまでに審理プロセスが始まらないということも多々あります。そのため RTA が適用されない賃貸住居でトラブルにあっても、泣 き寝入りせざるを得ないケースが多いのです。もちろん、大家さんとキッチンやバスルームをシェアするため RTA が適 用されない賃貸物件でも、大家さんがとてもいい人で何の問題も無く快適 に暮らせるケースも多くあります。しかしながら、いざ問題が起こったとき に RTA の 後ろ盾 がないことで、思わぬ損害をこうむる可能性があるこ とは心に留めておいて欲しいと思います。さらに言うと、RTA が適用され ないのをいいことに、「おとなしくて、文句を言わず、ある程度お金を持っ ている日本からの短期滞在者」を狙い、あの手この手で利用しようとする 悪徳大家や「大家もどき(大家のふりをして自分が借りている物件の部屋を又貸ししている人)」も少なくないようなので、ご注意下さい。

 

トロントで賃貸をする時の留意点

★ 払ってしまったものを取り返すのは、とっても困難! 払わなくてい いものは絶対払わないようにしましょう!(例)セキュリティーデポ ジット・高額なキーデポジット・普通の生活によって生じたダメージ (Natural Wear and Tear)の弁償代など。

★ 払ったものに関しては必ずサインと日付の入ったレシートをもらいましょう!レシートをくれないというケースが多いようですが、大家がサインしてくれればいいだけの状態にした領収書を自分で用意しておいて、サインしてくれたらお金を払うという形 で支払いができればリスクは下げられます。 ※ サンプルレシートのダウンロードはこちら:個々の支払い型(一回ずつ支払人と受取人の情報などを全て記載する)・複数回使える型(支払人と受取人が同じ場合)

★ 2018年4月30日以降、大家とテナントはこの標準賃貸契約書を使用し、賃貸契約を結ぶことが義務付けられています。(詳しくはこちら

★ RTAが適用されない賃貸契約を交わす際にも、少なくとも大家のフルネームと住所は入手 しておくこと !運転免許証などでチェックさせてもらいましょう! 万が一、法的なアクションを起こす必要がある場合に必要です。

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