外出制限で増加するドメスティック・バイオレンスや虐待


三船純子
3月末に発令された非常事態宣言下で、また外出制限が長期化されることで、ドメスティック・バイオレンス(DV)や児童虐待及び老人虐待の更なる深刻化が危惧されています。
被害者が加害者と家に居る時間が増えることに加え、加害者にも経済的なプレッシャーや失業、感染や将来への不安などのストレスから、暴力や虐待をふるう要因が増える為です。また失業や在宅勤務又は学校の閉校で、加害者も家にいる時間が増えることで、被害者が助けを求めにくい状態に陥っていることが懸念されています。外出制限のある現状では、助けを求めるチャンスになっていた学校や職場、または友達と会ったりする機会が無くなっているからです。
被害者が助けを求めて家を去る決心をしても、外へ出て助けを求めることで、コロナ・ウイルスに感染するかもしれないという不安とも戦わなければない現状です。それでも、助けを求めることは、虐待を受け続ける状況から逃れ、安心して暮らせる将来への第一歩です。虐待を受け悩んでおられる方は、ジャパニーズ・ソーシャル・サービス(JSS)にご相談ください。

下記のリソースには、電話をかけられない状況におられる方のために、テキストやメッセージのアプリなどで連絡を取る選択もあります。また友人などと、予め助けを求める際のジェスチャーや合い言葉を決めておき、ビデオや対面で、その合言葉をつかいヘルプを求めるという方法もあります。
被害者が助けを求めづらい状況下では、回りのサポートやヘルプがとても重要になります。被害者が助けを求めづらい状況に置かれて事を考慮し、近所や友人知人で暴力の被害が疑われる際には(例えば、隣家の不信な物音や声、友人知人の表情に異変を感じるなど)、助けの手を差し伸べましょう。加害者も一緒にいて、あなたの電話や呼びかけに、被害者が本当のことを伝えられない状況にあるかもしれません。助けを求められない被害者の為に、下記のリソースに連絡をしましょう。 加害者があなたとのコミュニケーションを聞いているかもしれないことを考え、被害者が「はい」「いいえ」で答えるように、例えば「911かシェルターに代わりに電話しましょうか?」などと質問しましょう。

JSSでは、DV(パートナーからの虐待)のご相談、及び、児童虐待や老人虐待のご相談を受け付けております。下記以外のリソースの詳しい情報についても、JSSまでご相談ください。
· 911 (Police Stations also are open for walk-ins for DV victims)
· DV Crisis Line:24 hour help Line: 416-533-8538, TTY: 416-533-3736
· Assaulted Women’s Helpline: 416-364-4144 www.awhl.org
· ShelterNet:https://www.sheltersafe.ca/ontario/
· KIDS HELP PHONE: 1-800-668-6868 https://kidshelpphone.ca/(Text, Live chat)
· Children’s Aid Society of Toronto: 416-924-4646
· Seniors Safety Line: 1-866-299-1011
· The 519 Anti-Violence Program: 416-392-6874 www.the519.org (LGBT community support