公的扶助を受けている人の資産制限とギフトの金額の緩和

以下の情報は、Community Legal Education Ontario (CLEO)より許可を得て、「increases to asset limits and gift amounts for people on social assistance、公的扶助を受けている人の資産制限と贈り物の金額の緩和」(2017年9月発行)を翻訳・掲載しています。翻訳の質に関しては、Japanese Social Services が責任を担っており、CLEO の関与するところではありません。

 

今月のOn the RadarではOntario Works(オンタリオ州生活保護、OW)とOntario Disability Support Program(オンタリオ障がい者支援プログラム、ODSP)の受給者に関する規則の変更を取り上げます。今回の変更には所有できる資産額の増加と受けている扶助に影響を与えないギフトに関する新しい規則も含まれています。
これらの規則は複雑ですので、詳しい情報についてはステップトゥジャスティス(Steps to Justice)をご覧ください。

資産の制限が緩和されます

資産とは誰かが所有するもののことです。OWODSPには収入・資産として所有できる金額、公的扶助を受ける条件を満たす金額に決まりがあります。
2017年9月1日にこの金額が上がりました。
例えば、OWから財政援助を受けている独身の受給者は9月から所有できる金額が2,500カナダドルから資産10,000カナダドルまで上がっています。ODSPから所得補助を受けている人は5,000カナダドルから資産40,000カナダドルに上がりました。
OWを受給しているカップルは5,000カナダドルまでだったものが資産15,000カナダドルまで所有できるようになり、ODSPでは7,500カナダドルから50,000カナダドルまで上がりました。

◎ ギフトの制限の緩和
新しい規則によれば、12か月の期間で、最大で10,000カナダドル相当の価値のギフトを受け取ることができ、OWとODSPではこれを収入には含みません。この金額は以前は6,000カナダドルでした。
受け取った金銭をその月に使わない場合は、その金銭は翌月の資産となります。「免除される(exempt)」資産にお金を使うことにより、資産制限を超えることを避けることも可能です。このことに関する規則はOWODSPによって違います。
 
◎ 特定の物のための金銭のギフト
OWODSPでは以下の目的でギフトとして受け取った金銭についてはいくらであってもこれを金銭とは見なしません。

  • 住む場所の初月あるいは最終月の家賃として使うため
  • 住む家を買う足しにするため
  • 免除される資産である車を購入するため

ODSPはギフトとして受け取り、それをregistered education saving plan(カナダ政府登録学資貯金, RESP)やregistered disability saving plan(登録障がい貯金, RDSP)の積立金として使用する場合は、これを金銭とはみなしません。
OWODSPにはある時間制限以内にお金を使用することに関するガイドラインがあります。

◎ 雇用に関る費用の請求についての新規則
ODSPの規則では、以下の条件で働いている場合は、依然として所得補助を受けることができます

  • 稼いだ金額についてはすべてODSPに報告する
  • 稼ぎ過ぎない

一般的な規則では純収入で月200カナダドル稼ぐことが可能です。それ以上の金額になるとODSPは毎月の所得補助額を減らしていきます。
障がいゆえに、仕事に掛かる支出がある場合は、もっと多くの所得補助を維持できるかもしれません。2017年9月1日に、この種の支出から控除される金額が月300カナダドルから1000カナダドルに上がりました。
支払ったことを証明するレシートなどの、支出を証明するものが必要になります。

法律扶助を得る

新しい規則に関する助言が必要な場合、地域のcommunity legal clinic(コミュニティ・リーガル・クリニック)に連絡をしてみるとよいかもしれません。

原文: https://mailchi.mp/cleo/on-the-radar-increases-to-asset-limits-and-gift-amounts-for-people-on-social-assistance