ODSP(Ontario Disability Support Program、オンタリオ障がい支援プログラム)を受けている人が再認定を受けるとき
* 以下の情報は、Community Legal Education Ontario (CLEO)より許可を得て、「What happens when someone on ODSP gets a medical reveiw date、ODSP(Ontario Disability Support Program、オンタリオ障がい支援プログラム)を受けている人が再認定を受けるとき」(2017年6月発行)を翻訳・掲載しています。翻訳の質に関しては、Japanese Social Services が責任を担っており、CLEO の関与するところではありません。
今月の『On the Radar』では再認定(Medical Review)を行う際にオンタリオ障がい支援プログラム(以下ODSP)が経る過程についてお話します。
裁判手続きの案内(Steps to Justice、ステップ・トゥ・ジャスティス)のウェブサイトに詳しい情報が載っていますので興味のある方はそちらもご覧ください。
誰が再認定を受けるのか
ODSPから所得補助の受給資格を得るには、障がいを抱えていることを証明する必要があります。
障がい者認定を行うDisability Adjudication Unit(障がい認定部)あるいはSocial Benefits Tribunal(社会扶助裁判所)が再認定日を決めてくれることがあります。
これは対象者の健康が改善するかもしれないと考えられる場合に行われます。
再認定パッケージ (Medical Review Package)
Disability Adjudication Unitが再認定を扱います。再認定を行う準備ができたら、Medical Review Package(再認定パッケージ)を対象者に送ります。このパッケージには説明書と用紙が入っており必要事項を記入して90日以内に返送しなければいけません。
Medical Form Part Aを全て記入する
Medical Form Part Aは再認定パッケージが届いた時点で、すでに一部記入されています。それは対象者の健康状態に関する情報で、前回ODSPに障がい者として所得補助を受ける資格を有することを証明する際に必要だった情報です。
以下に挙げる「承認された医療関係者」の一人がMedical Form Part Aを記入し終える必要があります。
- かかりつけ医(family doctor)あるいは専門医(specialist)
- 心理学者(psychologist)あるいはサイコロジカル・アソーシエート(psychological associate)
- 検眼医(optometrist)
- ナース・プラクティショナー(nurse practitioner)
そして障がい者として所得補助を継続して受給するには、上記の医療関係者がMedical Form Part Aを全て記入して提出しなければいけません。
Medical Form Part Bを全て記入する
Medical Form Part Bは対象者がpart Aに記載されていない新たな症状が現れていない限り、送る必要はありません。新たな症状が現れていても、Medical Form Part Bを記入する必要がない場合があります。それは、Medical Form Part Aを記入した医療関係者が以下のこと述べている場合です。
Part Aに記載された身体的あるいは精神的な健康問題に大幅な改善が見られない。そして、Part Aに載っている健康状態に変化がなく、もしくは悪化しそうである。
しかし、必要がないといってもMedial Form Part Bを医療関係者に全て記入してもらうことが役に立つことがあります。
Medical Form Part Bには2つの項目があります。
- 健康状態報告(Health Status Report)
- 日常生活動作指標(Activities of Daily Living Index)
健康状態報告(Health Status Report)
この項目は承認された医療関係者によって記入されなければなりません。
健康状態報告の中では、医療関係者がMedical Form Part Aに記載されていない対象者の健康状態をすべて記入します。
医療関係者は健康状態が以下のどの状況であるかを記入する必要があります。
- 改善
- 現状維持
- 悪化
もしくは、分からないという回答も可能です。
また、例えば症状がどのような影響をその人に与えるか、など症状についてのさらなる情報を提供する必要があります。
日常生活動作指標( Activities of Daily Living Index )
より多くの承認された医療関係者がこのフォームを記入できます。
日常生活動作指標では、医療関係者がその人物が健康問題が原因で、どのくらい以下の能力が制限されているのかを説明するものです。
- 仕事
- 自身の世話
- 家庭と地域社会の活動への参加
日常生活動作指標は健康状態報告を記入した同じ医療関係者によって記入される必要はありません。
Medical Review Package(再認定パッケージ)の残りのフォームを完成させる
Medical Review Packageには別の2つのフォームがあります。
・医療情報公開同意書 ( Consent to the Release of Medical Information )
・自己報告 ( Self Report )
これらのフォームは医療関係者によって記入される必要はありません。
Medical Review Package(再認定パッケージ)を郵送する
完成したフォームは90日以内にDisability Adjudication Unit(障がい認定部)に送ってください。
但し、もう少し時間を必要とする場合は障がい認定部にその旨を伝えることも可能です。例えば、医療関係者が見つからず期限内にフォームの記入が終わらないかもしれません。
決定を受け取る
Disability Adjudication Unit(障がい認定部)は全て記入されたMedical Review Package(再認定パッケージ)に目を通し、その人物が障がい者として依然ODSPの定義に当てはまるかを決定します。
「障がい者」に当てはまらないと判断された場合、ODSPはそこから3か月間所得補助を払い、その後支払いを停止します。
Legal help(法的扶助)を得る
もしも所得補助を打ち切られる場合、決定に不服を申し立てることができます。
決定に異議を申し立てる手助けをしてもらうにはお近くのcommunity legal clinic(コミュニティ・リーガル・クリニック)にお問い合わせください。