家族がカナダに永住できるようスポンサーするには?


< 免責事項 Disclaimer >
この「家族がカナダに永住できるようスポンサーするには?」は、CLEO (Community Legal Education Ontario / Éducation Juridique Communautaire Ontario) が2017年10月に発行した記事「Do you want to sponsor your family to join you in Canada?」の日本語版です。 翻訳の正確性に関しては、CLEOの許可を得ているJapanese Social Services (JSS) が全責任を担い、CLEOの関与するところではありません。
This is a translation of “ Do you  want to sponsor your family to join you in Canada?” dated October, 2017, produced in English by CLEO (Community Legal Education Ontario/ Éducation juridique communautaire Ontario). Japanese Social Services (JSS) is wholly responsible for the accuracy of this translation, produced with permission of CLEO.
カナダ国外にいる家族を呼び寄せ、永住者としてカナダで生活できるようにスポンサーする(身元引受人となる)には、下記条件のいずれかに該当していなければなりません。
・カナダ市民
・カナダ永住権保持者、または
・The Indian Act(インディアン法)の下、インディアンというステータスとして登録されている
また、18歳以上でなければなりません。

スポンサーになるには、申請費の支払いが必要になります。また、「income guidelines(収入要件)」で定められた一定の収入を満たしていなければなりません。しかし、配偶者やパートナーまたは子どもをスポンサーする場合、この収入要件が適用されない場合もあります。

他の全ての条件も満たし、またスポンサーシップ申請用紙に必要な情報を全て記載する必要があります。一部のSettlement Agency(生活を安定させるためのサポートをする団体)やlegal clinics(法律相談所)では、スポンサーシップについての相談を受けていることがあります。

Who can I sponsor?(誰をスポンサーすることができますか?)

異性か同性かに限らず、法律上、婚姻関係にある配偶者のスポンサーをすることができます。

パートナーをスポンサーできる事例も多くあります。パートナーとは、異性同性限らず「事実婚(marriage-like relationship)」 にある、つまり結婚しているカップルのような関係にある二人を指します。事実婚であることを証明する方法はたくさんあります。弁護士に相談してください。

自分の両親や祖父母をスポンサーすることも可能です。両親・祖父母はカナダにビジターとして入国できるSuper Visa(スーパービザ)を申請することもできます。 このSuper Visaは最長10年間有効で、一回の入国で最長2年間カナダに滞在することができます。

あなたの子どもが22歳未満で未婚もしくはパートナーと同居していない場合、あなたはその子どもをスポンサーすることができます。22歳以上でも、健康・精神状態が原因で経済的に自立できない場合、あなたがスポンサーになることは可能ですが、22歳になる以前からあなたが援助していた場合に限られます。

あなたの子どもが上記の条件を満たしていない場合、または上記以外の人やすでにカナダにいる人のスポンサーになりたい場合は、弁護士に相談しましょう。スポンサーに必要な収入要件で定められた収入額を満たしていない場合も、弁護士と相談することをお勧めします。

自分が永住者になった時点で配偶者かパートナーまたは子どもがいる場合、必ず移民局に報告する必要があります。これを怠ると、将来これらの人々をスポンサーすることができなくなり、また自分の在留資格に問題が生じる場合があります。弁護士に相談してください。

What happens after the people I sponsor arrive in Canada?(自分がスポンサーをした相手がカナダに到着した後、どうすればよいですか?)

相手が到着した後数年間は、必要な衣食住または衣食住に必要な資金をスポンサーが援助しなければなりません

両親や祖父母の場合、スポンサーには到着後20年間の援助義務が発生します。配偶者やパートナーの場合は3年、子どもの場合は子どもの年齢により3年から10年間援助する必要があります。カナダの家族法により、例えスポンサーシップが終わったとしても、スポンサーは経済的支援を行う義務を要する場合があります。

What if I do not support the people I sponsored?(スポンサーした相手への援助を怠った場合はどうなりますか?)

スポンサーされる側は、Ontario Works(オンタリオ・ワークス、オンタリオ州生活保護)またはOntario disability benefits(オンタリオ州の障がい手当)に申し込むことが可能です。あなたがスポンサーとして援助すべき期間に、スポンサーされる側が給付金を受け取った場合、政府はスポンサーから給付金額を徴収することができます。この全額を払い戻さない限り、あなたは今後スポンサーになることはできません。

What if the application is refused? (申請が却下された場合は?)

申請が却下された理由は、書面にて郵送されます。すぐに弁護士に相談してください。The Immigration and Refugee Board(移民難民委員会)への申し立てが可能かもしれません。その場合、申し立ての提出は、却下決定の書かれた書類が発行された日より30日以内に行う必要があります。

家族が移住できる方法は他にもあります。この記事では、一般的な情報のみ掲載しています。個別の状況については弁護士に相談してください。

How to get help (助けを得るには)

211 Ontarioは、多言語で情報を提供しているホットラインです。24時間・年中無休で次の情報を提供しています。
・法的支援が受けられる機関
・その他の相談先として、Settlement Agencyやcommunity agencyの連絡先
最寄りの図書館やCommunity legal clinic(地域法律相談所)へ問い合わせることもできます。

211 Ontarioの問い合わせ先
電話:211
TTY(聴覚障がい者専用回線):1-888-340-1001
Web site: www.211ontario.ca

最後に

※この刊行物には一般的な情報が含まれています。これは、あなたの特定な状況についての法的助言を得る為の代わりになるものではありません。
※この冊子は虐待と家庭内暴力シリーズの一部です。CLEOは他の法律部門の無料情報冊子も発行しています。法律改正に合わせて、刊行物を逐次改定しています。「廃棄表 (Discard List) 」を確認することで、どの刊行物が有効期限がきれていて廃棄すべきかわかります。
注文用紙、または廃棄表 (Discard List) に関してはウェブサイト www.cleo.on.ca を訪問するか、416-408-4420に電話して下さい。

原文: https://www.cleo.on.ca/sites/default/files/book_pdfs/spon-en.pdf