健康: ストレスを軽減することを学ぼう
ネルソン・ベルティヤ(パーソナルトレーナー兼、運動療法士)
ある講師が教室内を歩きながら、「ストレス対処法」について講義していました。彼女が水の入ったグラスを掲げたとき、聴講生はみな彼女が、「このグラスは半分しか入っていないのか、もしくは、半分も入っているのか、どちらですか?」と質問するものだと思いました。しかしそうではなく、彼女は笑みを浮かべながら、「この水が入ったグラスはどのぐらい重いと思いますか?」と聞きました。
聴講生から出た答えは、8オンス から20オンス まで様々でした。
講師は答えました。「実際の重さは関係ありません。どのくらいの時間これを掲げ続けるかが重要なのです」
「1分間グラスを掲げるなら、問題はありませんね。1時間グラスを掲げていれば、腕に痛みを感じることでしょう。1日の間グラスを掲げ続けたら、腕は感覚を失い、麻痺してしまいます。どの場合にも、グラスの重さは変わりませんが、長く持っていればいるほど重く感じます。」
彼女はさらに続けます。「生きていく中で感じるストレスや心配事は、このグラスに入った水と同じなのです。」
「しばしの間ストレスについて考えるのはかまいません。しかし、もう少し長く考え続けると、痛みを感じてきます。1日中考えれば、麻痺してきます…そして、何もできなくなってしまうのです(作者未詳)。」
この話の教訓は、「グラスを下に置くことを学びましょう」ということです。
時にストレスは避けられないもので、解決への近道はありません。多くの人は、精神的にタフになるということは、どんなに腕が痛くて震えていてもグラスを掲げ続けることだと教えられてきました。しかし、真の精神的タフさ、本当の心の知能指数とは、どうやったらストレスに対処できるか、つまり、どうやってグラスを下に置くかを認識することなのです。
次号では
ストレスの契機になるものと、「グラスを置く」方法についてお話します。
それは時に、言うは易し行うは難しです。ご意見をお寄せください。あなたはどのようにしてストレスレベルを下げていますか?あなたのお勧めの方法をEメールでお送りください。ThePositiveDrip@hotmail.com
助けを求めること
大きなストレスを長い間経験していたり、ストレスから生じた問題が日常生活に影響を及ぼしている場合、
公家先生のような資格を持った精神衛生のプロに相談することが大切です。kuge.takanori@jss.ca
執筆者について
ネルソン・ベルティヤ(パーソナルトレーナー兼、運動療法士)
私は2016年6月に癌の診断を受けました。入退院を繰り返す中、癌の症状や治療の副作用と闘わねばならず、癌告知以来の私の人生はぼんやりしたものでした。仕事はできませんし、家から出るときは車椅子を使わねばなりません。しかし、身体的な限界にも関わらず私は、希望と楽観と方向性を導入すると心に決めています。www.ThePositiveDrip.com