JSSプログラムの紹介 「ノーバディーズ・パーフェクト」4月26日より開始

NP_Logo高野千恵リーブス
毎回好評を頂いている子育て支援プログラム「ノーバディーズ・パーフェクト」(以下、NP)が、今回もトロントパブリックヘルス(トロント市衛生局、以下TPH)との共同開催、池端ナーサリー(会場提供)の協力を得、1〜6歳のお子さんのおられる、日本語を話すお母さんを対象に4月26日より始まりました。
NPは1980年初頭にカナダ連邦政府保健省とアトランティックカナダ4州の保健省で共同開発され、1987年にはカナダ全土で提供されるようになりました。JSSではTPHと共同にて2006年より日本語版を提供しています。配布されるテキストは英語と仏語以外もあり、日本語版は日本の出版社より直接購入し空輸しています。
NPは、成人教育の原理に基づき、親自身の知識や経験を土台にしながら互いに学び合うという方法をとっています。具体的には、ファシリテーター(パブリックヘルス認定)と呼ばれる進行役の援助を受け、様々な課題への取り組みや意見の交換を通じ、グループのメンバー同士が互いを情報源あるいはアドバイスやサポートの資源として助け合い、支え合うことを目的としています。参加無料、コミュニティによっては様々な参加資格が設けられ、JSSでも参加者の事前スクリーニングを実施しているため、NPは大変困難な子育て状況にある人のみ参加できると誤解されることもあるようです。ParentGroup
JSSでは「最初から親業を知りつくして生まれてくる人はおらず、親はみんな情報とサポートを必要としており、子どもに健康で幸せであってほしいと願っている」というNPの考え方に加え、 異国での子育ては文化や言語の違いに加えてサポートが少なく孤立しがちでありチャレンジであるという認識のもと、「育児の悩みや疑問を持っていて、グループの中でお互いを思いやりながらシェアしたり話し合うことができる」ことを参加の基本条件としています。
今回のファシリテーターは、TPHナースでJSSでも過去2回のカップル版にてお馴染みのパトリック・マホーニー氏と、JSS職員でソーシャルワーカーの高野千恵(筆者)です。TPH組織改編での異動により、日本語を話せるTPH職員の派遣が不可能とのことで、今回から日本語と英語が両方飛び交うというチャレンジの中での開始となりましたが、みなさん積極的かつ建設的に学びたい項目などについての意見を交換し合い、 和気あいあいとした雰囲気の中、初回セッションを終えました。チャイルドケアチームも人材に恵まれ、仲良く安全に遊べる環境を提供すべく頑張ってくださっています。8週間の長丁場、楽しく学んでいただけるよう努めていきたいと思っております。
ご質問などはお気軽に、 nobodysperfect.jss@gmail.com(担当:世古)までお送りください。