会長のメッセージ:前川ご夫妻のご貢献に感謝し、ご多幸を祈る

デービッド・池田david
早いもので私がJSS会長に就任しまして一年が経ち、JSSは新たな年度を始めようとしております。昨年一年間は私達にとって試練の年でした。日本の外務省から寛大な寄付をいただき、新しい職員を採用した一方で、予定外に資金源を失うこととなり、財政面では困難に見舞われました。個人的には、前川ご夫妻の後を継いで会長に就任したことで、ご夫妻の長年にわたるJSSへの多大なる貢献を鑑みて、重責に身が引き締まる思いがいたしました。
ご存知の通り、前川氏はJSSの会長として、前川夫人はボランティア・コーディネーターとして、13年にわたってJSSを運営してこられました。ご夫妻は公式な役職業務に留まらず、様々な場面でJSSを支え、縁の下の力持ちとして団体に貢献して下さいました。前川ご夫妻なしには今日のJSSはあり得ないと言っても過言ではありません。
JSSの理事はほぼ全員が前川氏のお誘いで参加しています。例えば私がJSSにいる唯一の理由は、前川氏に戻ってくるよう勧められたからです。前川ご夫妻はJSSの重要な活動資金源であるホットランチプログラムを創設され、隔週、まる2日間に渡る買い物や調理の下ごしらえや配膳、諸々の管理調整のもと、ウィンフォード地区の高齢者に昼食を長年サービスしてこられました。ホリデー・ドライブもご夫妻の発案で始まったプログラムで、収集ボックスを設置し、コミュニティから寄付された贈り物を集め、お困りのご家庭にお届けしています。前川ご夫妻は又、JSSオフィスによく顔を見せて下さいます。オフィスに遊びにいらした際、ご夫妻に出会われた方も多いのではないでしょうか。
私個人からも前川ご夫妻のJSSへの貢献に感謝を捧げたく思います。 私が代表に就任して以降、前川氏よりご支援・ご指導を頂き、必要な時はいつでもアドバイスを下さいました。「駄目、駄目。このやり方でなければうまくいかない」といった風に自分のやり方を押し付けることは一切無く、私が失敗をしても決して責めず、あたたかく見守って下さいました。前川氏のご指導が如何に素晴らしいものであったか、一言では言い表せません。前川氏は素晴らしいリーダーであり、信頼することの大切さを教えて下さいました。
前川夫人の貢献も忘れてはなりません。夫人は目立つことをお嫌いになるのですが、多年にわたる献身的な活動がJSSを支えてきたことは明らかです。理事としてJSSに参加されることはありませんでしたが、夫人は全ての理事会に出席して下さいました。ボランティア・コーディネーターとしてボランティアの方々への窓口として、ほぼ全員と最初の連絡をとり、前川氏がJSSの会長職を退かれた後も長らくホットランチプログラムを運営して下さいました。日本に発たれる直前までプログラムの運営に携わって下さるそうです。誰に感謝を求めるでもなく、夫人はいつも謙遜とユーモアたっぷりの控えめな言葉を交えて感謝に応えていました。
JSSは日本に戻られる前川ご夫妻のご多幸をお祈りし、ご夫妻の長年にわたるJSSと日系コミュニティへの貢献に心からの感謝を捧げます。ご夫妻の貢献と寛大さを範とし、今後もJSSの発展に努めていく所存です。