会長の挨拶

デービッド・池田

 
多忙な夏がようやく終わりを告げました。7月にニュースレターをお届けした後、JSSでは様々な出来事がありました。まず、福島朋子氏が新しく理事会に加わってくださいました。また、ボランティア感謝昼食会が開催され、さらに、JSSにとって最も重要なファンドレイジングイベントの1つである、スコシアバンク・トロント・ウォーターフロント・マラソンの準備が始まりました。
『最も重要な』イベントというのは決して誇張ではありません。 JSSは皆様からのご寄付によって成り立っています。JSSはこれまで日系二世、すなわち第2次世界大戦以前にカナダに移住した日系移民の子孫である日系カナディアンたちによって支えられてきました。この世代はJCCCをはじめ、いくつもの教会や寺院、モミジ・ヘルスケア・ソサエティなど数多くの団体を設立しました。残念なことに、この素晴らしい世代が引退し、次世代に道を譲る中、 JSSをはじめとする日系団体は金銭的支援を得ることが次第に困難になっています。
現在JSSがサービスを提供している大部分は、日系移住者、すなわち70年代以降に移住してきた「新移住者」とその子供達、さらにカナダに在住する日本国籍の方々です。この人口は年々増えています。過去9年間で、JSSが提供する日本語を母国語とする高齢者へのサービスは倍増しました。
また、サービスニーズも高まっています。JSSはサービスを拡大するべきなのですが、残念なことに資金不足によるサービス縮小を余儀無くされています。
この状況を鑑み、日系コミュニティメンバーの中でも特に困難な状況にある方々に対し、助けを差し伸べてくださった方が幾人かいらっしゃいます。例えば、ある方は今年も例年通り『こんにちはプログラム』に対し匿名の寄付3,000ドルをしてくださいました。『こんにちはプログラム』はJSSでも高い人気を誇るプログラムで、日本語を話すボランティアさんたちが孤立した生活を送っている地域のお年寄りを定期的に訪問し、話し相手になる活動です。皆さんもご存知のように、 GTA在住の日本人の数は大変限られています。人との繋がり、信頼できる関係性を失うことは精神的、身体的、さらに宗教上の精神的な部分にも大変深刻な負担になると考えられます。
さらに、子育てクラスのような若い家族や子供を対象にしたプログラムも縮小せざるを得なくなりました。ただし、『シングルマザー支援グループ』プログラムに対しても、寛大にも継続的な寄付をくださる方がいらっしゃいます。
個人の寄付者の皆様がプログラムを支えてくださっているのは素晴らしいことです。しかし、JSSは高齢者やシングルマザー以外の方にもサービスを提供しています。事務所の経費、光熱費、さらにスタッフの人件費といった運営費が必要不可欠です。以前のニュースレターでお伝えしましたように、JSSはすでにスタッフの労働時間を減らし、経費を削減して、赤字が出ないよう努めています。しかし、こういった努力にも限界があります。このまま経済的支援が見込めなければ、さらなる経費やサービス削減を余儀なくされるでしょう。
もしよろしければ、10月20日にスコシアバンク・チャリティ・チャレンジで開催される『スコシアバンク・トロント・ウォーターフロント・マラソン』ファンドレイジングへのご寄付をご検討下さい。JSSスタッフ、理事、さらにボランティアの皆さんがマラソンや歩行レースに参加し、日系コミュニティを支援するためファンドレイジングに取り組みます。
JSSのニュースレターおよびソーシャルメディアサイトをご覧いただき、『DONATE』ボタンを探して下さい。 JSSとJSSがサポートする全ての方々を代表しまして、皆さまからのご支援に深く感謝します。よろしくお願いいたします。