カウンセラーより
JSSカウンセラー 公家孝典
今年のJSSの年次総会は新型コロナの影響でオンラインのバーチャルミーティングの形でしたが、たくさんの顔なじみの方々および「初めまして」の方々のお顔を拝見でき良かったです。ということで、今回は年次総会の「カウンセラーからの報告」をまとめてみます。
≪カウンセリングの状況≫
2019年のカウンセリングサービスの利用者数は前年度と同等でしたが、高齢者のケースおよびドメスティックバイオレンスのケースは、件数が増加しました。高齢者のケースもDVにかかるケースも様々なサポートが必要で、時間がかかるケースが多いです。
≪JSSは唯一無二!?≫
トロント、GTA、あるいはオンタリオ州で見ても、メンタルヘルスにかかる専門的なサポートを日本語で提供しているリソースは非常に限られています。私たちの知る限り、GTAには日本語を話すクリニカルサイコロジストさんが二人、サイコセラピストさんが二人ほどプライベートセクターでプラクティスされていますが、日本語を話せる精神科医は一人もいらっしゃいません。非営利団体で日本語で専門的なカウンセリング&ソーシャルワークサポートを提供しているのは、トロント、GTA、オンタリオのみならずカナダ全土で見てもJSSしかないようです。「JSS唯一無二説」はどうやら本当のようです。
≪JSSの活動理念≫
- JSSの活動における最も重要な活動理念の一つは、「日本の文化背景を理解するカウンセリング&ソーシャルワークの専門家が日本語でサービスを提供する」ということです。JSSの専門スタッフはオンタリオ州公認のサイコセラピストが1人とソーシャルワーカーが2人の計3名で、得意なエリアの違う各スタッフが時には単独で、時には力を合わせてJSSに持ち込まれる多種多様な相談に対応しています。また、3人の専門スタッフをオフィスアドミニストレーターがいろいろなところでバックアップしてくれています。たった4人のスタッフとボードメンバーが協力し、この活動理念のもとコミュニティーにサポートを提供し続けていけるように日々奮闘しております。
- 『JSSの専門的なサービスがそれを必要とされるすべての人に利用可能な料金設定であること』も重要な活動理念の一つです。家計の年収による段階的な料金システムを採用していますが、危機的な経済状況にある相談者の相談料に関しては減額・免除できるシステムがあることで、どの方も経済的な制約を受けることなくJSSのサポートを受けることができます。“経済的な制約”と言えば、2019年初頭よりスタッフの勤務時間をカットしなければならないほどJSSの財政状況も厳しい状況にあるのですが、それでも『経済的な理由でサポートを受けられない人をなくす』という活動理念を曲げることはありません。
≪JSSを支えてくださっている方がへの感謝≫
コミュニティーの方々からの多大なるサポートがあってこそ、JSSはこれまで苦しい状況に置かれているコミュニティーメンバーにサポートを提供してくることができました。寄付者のみなさま、サポートメンバーになってくださっているみなさま、そしてボランティアのみなさまからの多大なるサポートのおかげで、JSSは今こうして存続できており、今後も活動を継続していくことができます。この場をお借りして、謝辞を述べさせていただきたく思います。
『本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!』