会長からのメッセージ

JSS会長 アティヨタ佐藤由香

「ジャパニーズ・ソーシャル・サービスってどんなことをしている団体なんですか?日系文化会館とは違う団体なんですか?」

JSSの会長としてコミュニティの皆さんとお会いする機会が増えるにつれ、そんな質問をお受けすることも増えています。

JSSが一体なにをしている団体なのか、まだまだ知らない方のほうが多いんだなあと身につまされて感じる瞬間です。

このニュースレターを読んでくださっている皆さんの多くは、我々の活動についてご理解・ご賛同下さっていることとは思いますが、そうでない方のために、今回はこの場を借りてあらためてご紹介したいと思います。

まず、JSSのサービスの二本柱は、カウンセリング(相談援助)サービスと、プログラムサービスです。

カウンセリングには、二人の経験豊富なカウンセラーがあたり、カナダに暮らす日本語話者のみなさんが日々直面する様々な問題についての相談援助、サイコセラピーを行っています。うつや不安障害などの精神衛生の問題や、夫婦間の問題、DV、子供の不登校、認知症など高齢者の抱える問題など、多岐にわたる相談をお受けし、問題解決や症状の改善にむけてのお手伝いをします。二人ともカナダとアメリカにて修士号を取得した専門家です。また、生活に役立つ情報や政府機関によるサービスのご紹介なども随時提供しています。

プログラムサービスは、趣味や健康・精神衛生の増進、相互扶助などを目的としたグループ活動と、知識共有のためのワークショップの提供の二つを通じて、トロントの日系・日本語話者コミュニティの活性化、ウェルビーングの推進につとめています。

こちらも、カナダで教育を受け資格を取得したソーシャル・サービス・ワーカーが、サービスのコーディネートを担当しています。

これからの方向性としては、カウンセリング、プログラムともに、特に「メンタルヘルス」「ファミリー」「エイジング」の三つのエリアでのサービスの強化・充実を図っていく予定です。

ジャパニーズ・ソーシャル・サービスの強みは、なんといっても、専門家によるサポートサービスを、サービス希望者の経済的な状況にかかわらず、だれでもうけていただけるということでしょう。JSSは、カウンセリングサービスの料金にスライディング・スケールを採用しており、保険のない方や経済的にお困りの方にも利用しやすい体制となっています。そして、これはひとえに、皆さんからのご寄付や資金援助のたまものです。皆さんの払ってくださる会費や、折に触れ送っていただくご寄付、そういった善意があるからこそ、我々はJSSとしての仕事を続けていくことができているのです。また、この場をお借りして、今年もトロント商工会、Frank Hori Foundation、日本国外務省より資金援助、サポートをいただきましたことをご報告し、感謝の意を表したいと思います。どうもありがとうございました。

今年で3回目となるファンドレージングイベント、June Yamamoto Memorial Walkも、ご寄付やプレッジという形でJSSをご支援いただける絶好の機会のひとつです。ことしは、例年より少し遅めの11月10日(日)を予定しています。どうぞ皆様お誘いあわせの上ご参加くださるようお願い申し上げます。

また、今年も恒例の歳末助け合い、ホリデー・ドライブがまもなくはじまります。コミュニティの皆さんがより楽しいホリデーシーズンを迎えられるよう、皆様のご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。