映画レビュー(日)『光』
国際交流基金
河瀨直美監督、2017年、101分
3月8日の国際女性デーや女性史の月間でもある3月は、日本人女性監督による映画を観てお祝いするのに絶好の機会だ。
『光』は河瀨直美監督の作品の中で一番新しく、心震える感動作である。この映画は傷ついて彷徨った二つの魂が出逢ったさまを描く美しいドラマだ。本作の主人公である美佐子(水崎綾女)は言葉のみで映像の美しさを表現することができる才能を持ち、視覚障がい者のために映画作品に音声ガイドを付ける仕事をしている。一方、カメラマンの中森(永瀬正敏)は徐々に視力を失いつつあり、困難に直面し葛藤していた。美佐子の表現する美しい映像詩が、フィルムを通して「光」を差し込むように、2人は少しずつ心を通わせていく。
『光』は2017年カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞「パルムドール」にノミネートされ、エキュメニカル審査員賞を受賞した。
河瀬直美監督による他の映画作品:『沙羅双樹(2003年)』『殯の森 (カンヌ国際映画祭 審査員特別大賞「グランプリ」受賞、2007年)』『朱花の月(2011年)』『2つ目の窓(2014年)』『あん(カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品、2015年)』
映画は、ジャパンファウンデーションにて、3月8日午後6時30分から無料で上映されます。
To RSVP please go to > http://jftor.org/event/radiance/