会長の挨拶: デービッド・池田からの挨拶
David Ikeda, JSS President
この秋はJSSにとって特別な季節となりました。
夏休み明けの9月、今秋初めての理事会が開催されました。また、JSSとJSSを利用される方々のために日頃ご尽力下さっているボランティアの皆様への感謝を込めて、毎年恒例のボランティア感謝パーティも開催いたしました。
JSSでは、多くの方々が多岐にわたるボランティア活動に貢献されています。そのいくつかをご紹介したいと思います。
こんにちはプログラムのボランティアの方々は、日本語を話す高齢者や地域コミュニティから孤立している方々を定期的に訪問しています。サービス利用者の中には認知症の方もいらっしゃいます。まとまった「ジャパン・タウン」がなく、日系コミュニティがGTA全体に散らばっていることから、プログラムの維持には大変な労力を必要とします。近親者が近くにいらっしゃらない方、特に精神や記憶に障害をお持ちの方は孤立しやすい状況にあります。こんにちはボランティアの方々は、サービス利用者の状態を定期的にJSSカウンセラーに伝えるとともに、孤立した状況を少しでも和らげるお手伝いをしています。
年間を通してカウンセリング以外のオフィス業務を補助していただくボランティアの方々にもお世話になっています。中でも重要なのは毎年恒例のホリデー・ドライブ(歳末助け合い運動)の開催です。ホリデー・ドライブは、助けを必要としている個人やご家族に寄付されたプレゼントを届ける活動で、ボランティアの皆様は宣伝から寄付集め、寄付された食料や物資の整理、さらにプレゼントの宅配まであらゆる面でプログラムを支えて下さっています。
今回ご紹介したのはボランティアの皆様が携わっている活動のほんの一部にすぎません。JSSは数多くのコミュニティ・アウトリーチ・プログラムを行っており、そのほとんどがボランティアの方々によって支えられています。
また、9月には戦略的プランが発足いたしました。このプランはトロント大学と提携している非営利団体Endeavourの寛大なご支援のもと立案作業を進めてきました。財務、技術、非営利組織運営に関する専門家8人がボランティアとして、JSSの将来と健全な財務経営のためのプラン作成に協働していただきました。
Endeavourの作業の一環として実施したクライアント向けのアンケートでは、多くの方々がJSSのサービスを必要としており、かつ大変満足しているとの回答をいただきました。ご協力くださった皆様に感謝いたします。皆様からの回答は戦略プランを作る上で大変貴重な資料となっただけでなく、サービスを今後も続け、さらに改善していく推進力を与えてくださいました。また、質の高いサービスを提供しているJSSスタッフにも、この場をお借りしてお礼申し上げます。多くの日系コミュニティの皆様がJSSのサービスを利用し、今後もサービスやプログラムに参加し続けて下さるのは、スタッフの尽力によるものです。
JSSは組織として、また財務的にも様々な困難に直面しています。JSSが今後もコミュニティに貢献し続けていくためには、専門家による調査とアドバイス、また理事会を中心とするより系統だった組織の再編成が欠かせません。JSS理事会はJSSをより良い未来に導くため、実行可能なプランと近い将来に達成可能な目標を立てるべく議論を重ねました。戦略的計画立案には実行可能な戦略、つまり目標までの筋道を立てることが必要です。この困難な仕事にリーダーとして取り組み、JSSの将来のため実行可能なプラン作成を遂行してくださっている理事会の皆様に厚く御礼申し上げます。
10月には最も重要なファンドレイジング・イベント「Run for a Reason」が開催されました。JSSスタッフである、公家・三船・福田の3名が、JSSへの基金を集めるため、ウォーカーもしくはランナーとして10月21日のスコシアバンク・トロント・ウォーターフロント・マラソンに参加しました。参加者を支援してくださった寄付者の皆様に感謝の意を捧げます。
最後になりましたが、JSSメンバー、コミュニティの皆様、いつもご支援ご協力を賜りありがとうございます。理事会、スタッフ、そしてJSS全員を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。